「人間椅子」っていうバンドがありまして。
6月5日(水)にリリースになったばかりのALなんですが。
タイトルが「新青年」。
そう、めっちゃ乱歩なんですよ。
こんにちわ、FM徳島で音楽掛けたり喋ったりしてる清水です。
バンド生活三十周年、
デビューの頃より、戦慄、非日常、彼岸的なるもの、を信条とし、
それらを喚起しやすくすべく、バンド名はもとより数多の楽曲名を探偵小説等から拝借してきた「人間椅子」
今回のメモリアル・アルバムタイトルは
1920年に創刊され、1930年代に流行したモダニズムの代表的な雑誌の一つであり、
国内外の探偵小説を紹介し、また江戸川乱歩、横溝正史を初めとする多くの探偵小説作家の活躍の場となって、
日本の推理小説の歴史上、大きな役割を果たした雑誌「新青年」から取ったそう。
収録内容についても、志賀直哉の「暗夜行路」アレクサンドル・デュマ「巌窟王(モンテ・クリスト伯)などなど著名な作品名が並びますが、その中にもちろん江戸川乱歩の作品も。このALには「鏡地獄」「屋根裏の散歩者」が名前を連ねています。
詳しく知りたい方はこちら
今年は江戸川乱歩生誕125周年、来年の2020年は没後55年を迎えます。
”奇しくも今年から新しい年号が始まりますが、そのような時期に「新青年」としてアルバムを発表できることに、嬉しいシンクロニシティも感じています”と話す「人間椅子」の和嶋慎治さん。
我々地方の劇団もこうやって乱歩作品の舞台化に取り組んでいる事にも、シンクロニシティを感じずにはいられません。
さて、前置きが長くなりましたが、
先週6月15日(土)16日(日)に香川公演で幕を開けた、
株式劇団マエカブおよび劇団まんまる合同公演「乱歩之回ー江戸川乱歩戯曲短篇蒐ー」
私も劇団員宮井ちゃんと一緒に観に行ってきました。
香川公演の会場は、ヨコクラうどんの倉庫になっている日本家屋で、これまで何度も株式劇団マエカブ中心に演劇公演の場として用いられてきた、我々にはなじみの場所でもあります。
今回の乱歩を上演するにはまさにもってこいの会場でした。
小さな畳敷きの一間には、昔おばあちゃんちで見たような木製の箪笥、人が手を回した跡を感じる太い柱、軋む廊下・・・
裸電球のような簡素な照明すら、その不思議な世界を邂逅させる為の道具に感じます。
我々は土間で、その「舞台」と呼ぶにはもう近すぎて違和感すらある空間を共有したのでした。
観客を別世界に連れて行く演劇ならではの面白さが、魔法の様に、いや、術といった方がふさわしいかもしれません、働いていたように感じました。
さて、所変わって徳島公演は小松島市・大正館で行われます。
木造2階建ての建物の1階部分で、本格インドネシア料理店「Di CAFE」さんの座敷を使わせていただき上演します。
ちょうど乱歩が活躍した1918年・大正7年建造の旧商家という場所で公演が出来る事も、またシンクロニシティを感じずにはいられません。
今週末は、是非乱歩の世界に足をお運びくださいませ。
予約状況
2019/06/19 22:00版
6/22(土)15時 残1席
6/22(土)19時 満員御礼!
6/23(日)11時 残2席
6/23(日)15時 残3席
残席少なくなっております。
ご予約はお早めにm(*´_ _)m