大木です。
比較的特定の役者を除けばスタッフ側のブログ更新が多いのは
毎日夜遅くまで稽古に勤しんでいることとご理解いただきたい。
さて、以前にも述べつつ上記にもある通り大木は音響・小道具の「スタッフ」として今回の公演に携わっております。
「スタッフ」って「裏方」という意味合いで使われておりますが、
西洋では「杖」という意味で用いられております。
役者を「支える」というニュアンスですね。
素敵な言葉だと思います。
これは大木の個人的な見解での「スタッフ」の話になりますが・・・
中世イングランドの伝説の人物「ロビン・フッド」という物語があります。
シャーウッドの森に棲む義賊の彼は、仲間の暴れ者のリトル・ジョンや大酒のみのタック坊主達と
悪政を行う代官や強欲な司教を懲らしめる、いわゆる勧善懲悪モノとして本になったり映画化されたりしています。
また、ロビンは弓の達人として有名ですが、
リトルジョンとタック坊主は「クォータースタッフ」という棒術の達人としても知られております。
※タック坊主のクォータースタッフの技術は、一時スコットランド・ヤード(ロンドン全域を統括する警察組織)での
技術試練にも使われていたという話があります。
※浦沢直樹著『マスター・キートン』『パイナップル・アーミー』でも触れられております。
最近では映画『スター・ウォーズ』の新シリーズの主人公「レイ」がライトセーバーを手にする前に使用していたものも
クォータースタッフです。(その後も日常的に携えております)
※『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』より
話は長くなりましたが、
「支え」であり、
「武器」。
それが演劇における「スタッフ」としての役割ではないかと大木は思っているのです。
レイが果てない荒野を歩む時は杖として。
トルーパー(帝国の白いやつ)や街のならず者と相対する時は武器となるように。
演出が、役者がそのように使用できるよう「硬く」「軽く」「扱いやすい」棍棒たりえるか。
今回のスタッフ打ち合わせの際、美術の佐光・坂東、衣装の宮井が提案してきたモノを見て大木は唸りました。
※普段あまり団員を褒めない丸山も思わず嘆息を漏らしておりました。
あまり上げすぎると三名から怒られるかもですが、
今年度大きな引っ越しを終えて金銭的体力の少ない中、
アイデア・技術で「支え」となることが出来るんだなと素直に感心します。
※写真は載せません。当日会場にてご覧いただければ!
して、大木の杖ですが、どうなのかと。
今回劇作には関わっておらず(いつ以来だろう演出目線を持たずの参加は)
音響は手前味噌ですが自信があるのですが、基本的に今回は脚本・演出丸山の意向に従う形なのでその限りではない・・・
(個人的に操作しながら笑てまうんじゃないかというBGMもあります。お楽しみに。)とすれば
小道具・・・
小学校の時に「図画・工作」の図画では「5」工作では「3」、
中学校の「技術・家庭」で技術で「(人生唯一)2」家庭で「5(料理は、裁縫は3)」
の大木としてはただ集めるだけだろうと安請け合いて公開の日々です。
工作むずい。
むずむずい。
先日、自信満々で作った「TVカメラ」の持ち手が通し稽古中ペロっと剥がれたしまったという、
棍棒振り上げたらポキっと折れてしまう状況を作ってしまいました。
これではアカン。
役者もロビンの一仲間ではなく、
リトルジョンやタック坊主などの名のある仲間に、
果ては主人公のレイとしてなるべく、日夜稽古に勤しんでおります。
セルフハンディキャッピング(失敗して傷つくことの予防線をはる行為。「テスト勉強してねーわー」っていうアレ)
ではありません。
杖は、棍棒は、折れてはならないのです。
※「杖」であっても「人」ですがね。
そのための杖・棍棒となるべく、無い頭使って残る日数、工夫を重ねていく次第でございます。
皆々様方に置かれては、御来場の上
若き役者たちの成果を見ていただければ幸いでございます。
お待ちしております。