具体と抽象

今、この舞台に立っている人達は、
きっとこの舞台の幕が閉じて、少し休んだ後、
日常が戻って来ても、
或いは戻ってこなくても、
まだまだ長い間自分の好きなことや、
表現したいことを見つけて作ったり、
活動を続けていくんだろうなあ。

 

こんにちは安藤です。

 

いつか大きなビルを建てるまで。
次に演りたい芝居のため。
表現したいもののため。
色々あったけど、いま幸せだなって思えるまで。

 

 

大らかに皆がまとまっていて、
それぞれの役者さん、スタッフさんの熱量も感じられて、
最後はゆったりとした、でも芯の折れない母性のようなものに包まれながら、
緩やかに締まっていくあの感じ。

 

そう、何やかんやわちゃわちゃあった後の最後の締め方が好きでした。
終盤、夫婦二人での会話のシーンからは、丸山と清水さん家の食卓のような、
演劇人の二人だからこその空気感を感じたり。

 

遊び疲れ、動き疲れているけど話したい。
体は止まっているけど心は動いて、
空気は微動を続けるあの感じ。

 

一日中、または夜通し息を切らして、遊んだり動いたりした後、
山の向こうにふうっと顔を沈める、
海の向こうにぽっかりと顔を出す太陽のように、
青の薄くなった空の真上に、ひっそりと輝く月のように。

 

(鯖の頭の感想です。)

 

 

個人としての人にも、
集団としての全体にも段階やステージがあって、
今日まで色々ガツっとやってきたから、今の自分や集団があって、
やがて次のステージがやってきます。

 

人の心のフックに引っ掛かるって何でしょう。
それ以前に、自分の好きなことや、好きな時間って何でしょう。
作り出すには寝かせておく時間も必要だし、
動き出した後には一気に手を進めることも多いです。

 

表現。
頭を、心を動かすこと。
肌で感じたこと。
呼吸。

 

 

自分はそれを心から好きなのか、嫌いなのか、
今、それは本当に面白いのか。
カッコいいのか、カッコ悪いのか。
綺麗なのか汚いのか。
カッコ悪くて汚いけど、あえてそれがいいのか。
丁寧にまとめておくのか、雑に置いておくのか。

 

いつも考えます。
自分の好きなこと、やりたいこと、表現について。
ひとつのことを進めながら、そのひとつを終える前に、
次にやりたいものが見えてきます。

 

 

「旅」と「時間」をテーマに写真を撮ってきました。
ここ数年はずっと同じ、変わらないものでした。
今年に入って、そこにもう一つ、
「跡」というテーマが加わりました。

 

その辺を頭の片隅に置いて、
安藤の撮った写真を見返して頂けると、
また変わった見方が生まれるかもしれません。

 

そして、次の新しいイメージに向かって、
もう既に歩き始めています。
行きたい場所、会いたい人、撮りたい人と風景。
尽きることはありません。

 

写して残したい。
まんまるも次に進みますよね。

 

それでは、また。

 

https://www.andotoru.com

 

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