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【特別企画】「狸は唄う、泥の戦場で」~もりの苗制作インタビュー~

強いホッチキスと、少しのこだわり。

~「狸は唄う、泥の戦場で」~もりの苗制作インタビュー~

株式劇団マエカブ15周年記念本公演
舞台「狸は唄う、泥の戦場で」の舞台には、一面の田んぼが広がる。

開幕で語られる言葉は、
「この世界は一枚の田んぼだった——」
その世界を作るため、現在稽古の合間を縫って700本の苗が制作されている。
今回は苗制作を担当する出演者・もりのえりさんに話を聞いた。

目次

「まあ大丈夫かな、と思ってました」

——苗作りを始めたきっかけを教えてください。

もりの:小道具を作る人が必要だったので、自分から「苗を作ります」と言いました。
衣装を作るのはあまり得意じゃないんですけど、小道具ならできるかなって思って。

——700本必要だと聞いた時は?

もりの:正直、最初は「まあ大丈夫かな」と思ってました。
数字としては聞いていたんですけど、700本がどれくらいなのか、あまり想像できてなかったんですよね。
あやうく「1000本くらい、いるんじゃない?」なんて言い出すところでした(笑)。

——実際に作り始めてみてどうでしたか?

もりの:全然遠いなって思います(笑)。
145本作っても、まだまだ先が見えないですね。両手の指先に地味にダメージが溜まっていってます。
好きなドラマとかをみながら作業すると結構気づかないうちに進むんですよね。
今はプライムビデオで「水曜どうでしょう」を流しながら作業してます。何度みても、耳だけで聞いていてもおもしろいですねー。

「本番が近いので」

——大変な作業ですが、「なんでこんなことしてるんだろう」と思うことはありませんか?

もりの:それはないですね。
本番が近いからです。その前に通し稽古もありますし。
実際に本番で使うものを手に取って稽古したいって、役者としては当たり前だと思うんです。
持った感覚とか、扱いやすさとか、そういうのって代用品ではわからないので。
なるべく早く、本番と同じ小道具を使って練習をおこなって慣れていきたいです。
小道具に気を取られてセリフが抜けたり、なんてこともありますからね。
…ありますからね。

苗制作の相棒は「強いホッチキス」

——制作の中で特に気を使うところはありますか?

もりの:意外とビニールテープを切る長さですね。
短すぎると良くないし、長すぎると材料を使いすぎてしまう。予算も限られていますから。
一巻きからできるだけたくさん作れて、なおかつ外れにくい長さを探しています。

——逆に慣れた工程は?

もりの:マジックテープをホッチキスで留めるところです。
最初はマジックテープが硬くて針が通らなかったり抜けたりして大変だったんですけど、途中で強いホッチキスを手に入れたので(笑)。
今は軽い力でスムーズに留められるようになりました。
本当にストレスが減りましたね。

「少しのこだわり」

——後輩にアドバイスをするとしたら?

もりの:強いホッチキスと、少しのこだわりを持つことです。

——少しのこだわり、というと?

苗は大きなバランを巻いて作るんですが、巻き終わりが半端になることがあるんです。
そのままでも使えるんですけど、横から見ると少しペロンと出てしまう。
だから私は、ホッチキスで留める前に百貨店の包装紙みたいに内側へ折り込むんです。
そうすると、巻き終わりがきれいに収まるんですよ。
そのあとの工程もやりやすくなる。
客席からは絶対見えません。使う役者も気づかないと思います。

でも、自分では作ってるときに気になるので。
少しのことなんですけど、そういう工夫はしています。

「完成したら終わりではない」

——700本完成したら達成感がありそうですね。

もりの:いや、完成ではないんですよ。
苗を作り終わっても、それで終わりじゃない。
舞台の中で使って、お客さんに見てもらって、無事に3公演を終えるところまでが舞台ですから。
だから苗が全部できたとしても、「これからだな」と思うと思います。
やっと全部そろってスタートラインに立てたな、これからだなって。

おわりに

今回の取材で印象的だったのは、「大変さ」よりも「必要だから作る」という言葉だった。
700本という数字に圧倒されそうになるが、もりのさん自身はそれを特別な挑戦として語らない。
本番で使うから。
通し稽古で使いたいから。
田んぼを田んぼに見せたいから。

そんな実に演劇人らしい理由で、今日も苗は増えていく。
強いホッチキスと、少しのこだわりを相棒に。

香川の隣、徳島のどこかで、今夜もまた「パチン」という音が響いている。

編集後記
インタビューを終えた後、もりのさんからひとつ訂正が入った。
本当に、苗は「作って終わり」ではなかったらしい。
記事中では145本の苗が完成したと書いたが、その後制作を続け、実際の舞台で490本ほどを試験的に使用してみたところ、手直しが必要な箇所が見つかったという。
取材中、もりのさんは「通し稽古の時に本番と同じものを使いたい」と話していた。
その言葉の意味が、少しわかった気がした。
机の上では完成に見えたものも、実際に持ち、植え、動かしてみると新たな課題が見えてくる。
演劇は不思議だ。
作って終わりではない。
使ってみて、直して、また使ってみる。
その繰り返しの先に本番がある。
現在は新しい苗を作りながら、すでに完成した苗の手直し作業も進行中とのこと。
700本という数字はさらに少し遠のいたのかもしれない。
けれど、取材を通して感じたのは、もりのさんがそのことを特別なトラブルとして語っていないことだった。
「使ってみたら手直しが必要だった」


ただそれだけ。
まるで当然の工程であるかのように。
おそらく本番当日、観客の皆さんは苗の手直しの跡など気づかないだろう。
だが、その見えない試行錯誤もまた、田んぼを作る仕事の一部なのだと思う。
……とはいえ、取材者としては少しだけ気になっている。
強いホッチキスに加え、手直しという新たな工程を得た苗制作は、いったいどこへ向かうのだろうか。

続報があれば、また取材したい。

と、いうわけで・・・

劇団まんまるのブログをご覧の皆さん、こんばんわ。もりのです。
以前、MIDDLE EDEGの前に丸山さんがchatGTPにインタビューしてもらっていたのを真似してもりのもインタビューしてもらいまいた。
私と私のchatGTPはだいぶ仲良しさんなので編集後記がインタビューよりも熱い内容になっていますね。
ちまちまと小道具の苗を作りながらAIで暇つぶししているのでした(笑)。

さて、いよいよ日が近づいてきました。

株式劇団マエカブ15周年記念本公演
舞台「狸は唄う、泥の戦場で」


もりのは初めてのマエカブさん客演です。
あら。まんまるに入団してから初めての客演じゃないかしら。
普段の劇団まんまるの「もりの」とはまた風味が違う、そんな「もりの」をご覧いただけたらいいなと思っております。

からだ、はって、頑張っています!
私フィジカル死んでるほうなのにフィジカルの人と思われる節あり…

客席だいぶ埋まってきておりますが、まだチケットお取り扱いあります!
お取り置きも対応しますからね。よかったらお声がけください。
Xから教えてもらえたら一番気づきやすいかも(このXの一文字にリンク貼ったよ~)。

下記に公式チケット申し込みサイトも載せておきます。どちらからでも~♪
ラストスパート、頑張っていくぞ!ご安全に!!

株式劇団マエカブ15周年記念本公演
舞台「狸は唄う、泥の戦場で」


【日時】
6/27(土)19時開演
6/28(日)10:30/14:00
※10:30の回は未就学児親子優先回のため、一部演出が異なります
【会場】
サンポートホール高松 第1小ホール
【料金】
一般 ¥3,800
U30 ¥2,800
高校生以下・未就学児保護者 ¥1,100
※残席わずかの回もございます。ご予約はお早めに。
▼ご予約はこちら
https://tanusen.peatix.com/view

物販も、たのしいぞ!

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