丸山です。
この週末は岐阜にあるダイナランドでガッツリスノーボードをしてきました。
日頃の運動不足がたたって翌日はガッチガチの筋肉痛になっていました。
もう、動きたくない。
ずっとこのまま眠り続けていたい。
焼肉食べたい。
そんな煩悩と戦うこと半時間。
私は自分自身に勝つことが出来ました。
そう、起床しました。
それから、20分後のことです。
自宅の前でそれより前に来て私を待っていたてこげさんと合流したのは。
はい、そんな訳で1月28日(日)。
天気は生憎の曇り空。
筋肉痛のダルい身体に鞭打って高知県は須崎市に私達は向かいました。
こちらお三方の劇作家の皆様の作品を観に。
途中、池田あたりから雪が振り始めていよいよこりゃあ危ないと思ったのですが
流石は南国高知。
丁度、南国市を越えたあたりで雪は雨に変わりました。
逆山下達郎現象です。
無事に須崎に到着したはいいけど開場まで暫くありまして。
仕方が無いので街ブラ、いや町ブラをして少し時間を潰しました。
上演される須崎市立文化会館近くの港にはたくさん漁船がありまして
きっと、こういう場所はアンディの大好物なんだろうなあと思いました。
んで、近くの商店街的なところもブラブラしたんですが日曜日にやっていない店が多くて
(八千代食堂っていう何か良さそうな食堂があったんですけど定休日なのか閉まってました)
あれ?ご飯どこで食べようってなってた所でてこげさんが
「駅前に行けば何かあるんじゃないけえ?」
と半端な広島弁で話しかけてきたので駅前に行くとありました。
もろ駅前。
前情報が全然無いんだけど、きっと良いお店だろうと入店。
大成功!やったー!
宮井ちゃんも喜びそうな鍋焼きラーメン!
調べてみると色んな食べ方があるそうで、
今回はこんな感じのすき焼き風にして食べました。
鶏ベースのあっさりした味のラーメンで鍋焼きなので最後まであったかくて
てこげさんと二人、男二人で寂しすぎる一行はホンの少しあったまりました。
食ってたらシアデザの川田さんも来て偶然相席に。
彼が鍋焼きラーメンとセットで食べてたしらす丼が非常に美味しそうで
次回があるなら是非チャレンジしようと思いました。
そんなこんなで、いよいよ観劇です。
今回のイベントがどの様に作られていったのか詳細は知らないのですが
どうも、須崎の町おこしをされている方が
高知の演劇人の協力を得て、地元の方々に取材し、
そのエピソードを戯曲としてまとめ、リーディング公演として上演するという試みのようでした。
須崎の須崎による須崎のための演劇。
一回観ただけであらすじ書けるほど賢くないので、感想のみ。
1作目『あいつの右手と十四年式拳銃』
吉良さんの作品。
須崎の町と戦争の話。
途中までは男子学生三人の、こう、野郎が集まると馬鹿をする話。
中盤から一気に展開。
兄と三人の中の弟役のヤツが道端で拳銃を拾います。
軍人の兄は弟に銃を撃たせてやります。
これは兄と弟の秘密。
兄と弟の秘密の蜜柑の樹の下に拳銃は隠すことに。
隠しに行った弟を見送った後、長く兄は遠くを観ていたんだけど
これって何を思ってたんだろう。何をしようとしてたんだろう。
っていうのがわからなかくて、これは今度吉良さんに聞こうと思いました。
あと、ラスト蜜柑の樹の下に埋めていた拳銃を馬鹿が掘り起こして自殺しようとするんだけど
信管が兄により抜かれていて撃てない。
そして倒れ込むように泣く三人。
彼らが何故泣いたんだろう。
もう一回、観たらわかるのかな。
2作目『いももち』
西本君の作品。
先生と患者と患者を慕う女性の話。
先生が患者に入院がのびたことを伝えるシーンから始まります。
その後、女性が見舞いに現れて「いももち」を差し入れする。
患者と女性の会話の中で患者が学生のときからずっと腎臓を悪くして
入院を繰り返していることがわかります。
そんな中で周りの友人たちはどんどん自分より先に行っていて自分は当時のまま変わらず
取り残されたようだと話します。
それでも、女性は患者を慕っているんだけど、それが辛くて患者はもうここに来るなと告げます。
女性は感情が昂ぶって病室を飛び出します。
少しして先生が病室に再び来て、彼女に渡してくださいといももちのお礼の品を彼に渡します。
必ず患者から彼女に渡してくださいと念を押して先生は病室を去ります。
最後、静かに患者は女性が置いていったいももちをただ、食べます。
ただ、何もせずに食べてるのが良かったです。
いももち、食べたくなったけど、無かったので帰りのサービスエリアであげいも?を食べました。
美味しかったです。
3作目『銀の海、銀の魚』
サカシタさんの作品。
これは、きっと夫婦の話。
冒頭、町でも有名な美人三姉妹の話から始まります。
その後、次女にフォーカスが当たり、彼女が嫁いでいく鮮魚加工店の話になっていきます。
何度もリフレインされる早朝から夜まで休みなく働くことの描写。
子供が産まれ、育てて、家事をして、仕事もして、それに明け暮れる日々。
その生活の中にはいつも須崎の海があって、その海から獲れる銀に光る魚があって。
人は何か決められたようにその場所に居て、決められたようにそれをする。
そんなサカシタさんの哲学なのかな?そういうのを感じた作品でした。
ともすれば、こういう描写はネガティブになりそうなところなんだけど、次女役の女優さんが
とっても通る声で、良い目をして演じてらしたので、働くことに対して凛とされていたので
最後のシーン、夫婦ふたりのやり取りはとても若い見た目なのに見事に老夫婦で。
シーンの優しさにやられました。
更にカーテンコールでもらい泣きして、おっさん二人は須崎の町を、、後にせず。
そうだ山温泉で、筋肉痛を癒やして帰りました。
お風呂の外にこんな感じで囲炉裏があって、
あー、これはゆっくり来なきゃいけない場所だと気づきました。
須崎の海で獲れる魚も今回は食べてないし。
今度は改めてゆっくり時間をかけてこの場所に来よう。
そう思いました。
おしまい。