どうも、丸山です。
ご無沙汰!
四国劇王Ⅷに「なにもかけてない」という作品で参加しました。
このご時世、松山で無事に開催出来たこと、運営に尽力くださった皆様。
そして、この中で駆けつけてくださったお客様。
本当にありがとうございました。
お陰で夢のような二日間を過ごすことが出来ました。
そんな訳で恒例の漢飯!徳島出稽古忽那ブタノイエが終の棲家編です。
あの日も午後からの稽古をしていました。
やっぱこれは今度にします。
閑話休題。
今年も劇王にはなれませんでしたが、2位という劇団としては最高位で終わることが出来ました。
あと、予選も決定戦もお客様票で1位になれました。
それが凄く凄く嬉しいです!
この本は本当に皆さんにご覧いただきたい作品だったので!
「なにもかけてない」は元々もう何年も前の「演劇大学inさかいで」で師匠と勝手に思ってるオイスターズ平塚さんの講義で書いた作品です。
その時は確か「一言で説明できる話を書け」という指示だったので、色々考えたあげく「会話でいちいち言葉をかけてるけど全然かかってない話」を書きますと言いました。
そしたら、平塚さんが「それ、凄く難しくない?」って言ったんですが僕は書けると思ったのでそのまま書くことにしました。
一晩で大体書き上げて、宏香ちゃんに見てもらうと凄く笑って褒めてもらったので、これはきっとこの講座でも発表に選ばれるぞ!と内心思ってたのですが、結局講座の発表台本には選ばれず。
何か日の目を見ない台本になりました。
大体のあらすじは
久しぶりに会った同級生が車で移動しながら会話するんだけど片方の言葉が、ジョークで言葉をかけてる筈なのに何もかかってなくて
それを指摘しても更に別の知らない言葉がかかってきて、仕方ないから合わせてたら途中から乗ってきた別の同級生も同じように知らない言葉をかけてきて
戸惑いながら気づけば知らない所まで車で走ってきてて不安だけど二人についていったら何か凄くキレイな景色で。
色々みんな変わってくけど友情は何も欠けてなかったお話です。
「なにもかけてない」はそれから映像作品として、そしてカブフェスで過去2回程上演しました。
正直、あんまりうまくいかなかった記憶があります。
悪くは無いんですけど、うーん、、もう一つな感じ。
宏香ちゃんと話してても、読むと面白いけど上演するのは難しいねって結論にいつもなってました。
それから時を経て2020年。
8回目を迎える四国劇王にこの作品を上演することにしました。
まずは事前に行われた戯曲審査の講評を元に推敲です。
ここで今までもう一つな感じで終わってたこの作品と更に向き合うことをはじめました。
改めて読んでみて、何か平面な作品だと感じました。
会話ベースの不条理劇として作っているんだけど、そこに立体的な要素が欲しいと考えたのです。
ここ凄くスムーズに行ったように書いてますがぶっちゃけ悩んでる時に宏香ちゃんが
「演劇ってここが喫煙所って言えば喫煙所になるし、あれはみんな知ってるペッケリンって言えばそうなっちゃう。そういう暴力的な所も演劇の魅力よね。」
みたいなことを言ってて、それで思いついて。
「登場人物とお客様の認識の合意よりも前にその場面が切り替わってて、後から変わったことに気づくって凄く暴力的じゃないか?」
ってことを。
そして、そう作ることで今より立体的な作品になるんじゃないか?と思い推敲を進めることにしました。
また、物語にはメッセージを込めることが必要だと思っているのでこの作品にもメッセージ性を持たせたいと思いました。
場面は船内でお客様の認識では部屋でしか無く、知らない間に船は進んでいる、三途の川の向こうに、みたいな話を用意してたのです。
でも、何か後付けな感じがあり、本来この作品が持っている性質上、メッセージっていうのは必要なくてご覧いただいた方々に埋めて頂ければいいじゃんと今回の形になっていきました。
今回の形。
さっきのあらすじと同じだけど、そこに場所が知らない間に変わっていくという
お客様の想像力を、過去に遡らせて記憶を辿った想像をしていただく形、を目指そうと思いました。
お客様と一緒に舞台を作っていくことが出来たらこれ凄いことになるよねって。
台本はこんな紆余曲折を経て作りました。
次に、稽古です。
割愛しますが、稽古の途中段階で役者を僕と交代させ、自分が役者として出演するようにしました。
これが四国劇王開催の3週間前のこと。
さらっと台本を読みながら立ち稽古をくっつんと合わせて、これは行ける!と思ったのも束の間。
翌週から壮絶な稽古が始まったのでした。
くっつんは愛媛在住なので週末しか稽古が出来ません。
宏香ちゃんに演出助手として僕の目になってもらったりもしましたが、前日くっつんと飲みすぎて二日酔いで来れないトラブルや
前日にヤメマンのゆっちゃんとずっきーが深夜強襲してきて、満更でもないくっつんが睡眠不足に陥いるトラブルや
しんせい君が○○に○○過ぎて集中出来てないトラブルなど
天災としか言いようのない数多のトラブルに見舞われながらも、マイペースな副座長鵜戸さんの支えもあり何とか稽古を重ねることが出来ました。
3週間の中で、最初は身体をもっと使った演出をしていました。
結構派手だったと記憶してます。
演出をつけてはやっぱり止めてつけては止めて、最終的にはライトな会話劇として最低限のことだけすることを目指して削ぐことに重きを置いて作っていきました。
大抵は宏香ちゃんの指示だけど。
で、先日の上演に続きます。
松山に入ってから、劇王初日。
Aブロックの上演が行われている中、僕らはまだ稽古をしてました。
最後の調整が必要だったからです。
Aブロックでは劇団員の安藝が劇王童貞を捨ててる所だったのに。
ごめん!
その後は、先日のくっつんブログであるようにいきなりステーキで英気を養い本番に臨みました。
くっつんいつもありがとう!流石エース!
鵜戸さんも副座長になってくれてありがとう!
しんせいくん頑張ってくれてありがとう!
しんさくはいきなりの音響ありがとう!
ゆきりん衣装ありがとう!お陰で佃さんに点貰えました!
宏香ちゃん演出俺より全然うまいね!
劇王って予選と決定戦で都合2回の上演があります。
そして、相対的に評価されるというものです。
2回ご覧いただいて2回とも良しとして受け入れられないと劇王になれないってことです。
ねー、何回も防衛してる行正さん凄いなー。
劇団まんまるが出来る前に、RADAN徳島っていうユニットで初参加した時に渡部さんが誘ってくれた敗者のみんなで飲もうの会に行正さんも来てて、それが初対面でした。
演劇について、今もだけどまあペーペーだった僕からしたら凄い経験持ってる人で、だけどすっごく気さくに話してくれるしお酒に飲まれるタイプだし、いい人だなあって思ったのを覚えてます。
そんな行正さんや、いつから仲良いのか最早忘れつつある上松と、四国劇王の決定戦に臨めるのが嬉しかった。
ぶっちゃけ、自分の作品に自信なくして本番前後にLINEで宏香ちゃんに愚痴言ってたりもしたけど。
終わってみたら本当に悔しくて楽しい週末でした。
毎年、自分の作品を評価して頂ける場所があり、切磋琢磨出来る環境がある。
とてつもなく幸せなことですね。
次は何回ご覧いただいても楽しんで頂ける、僕らしい作品をまた創ろうと思います。
来年も早々に色々上演予定があります。
また、発表できるタイミングでお知らせしますね。
ではまた、できるだけ早く書きまーす!