思い出トランク

今年も残り、28日ですって。(12月3日現在)

一年一年、時が過ぎるのが早く感じるようになりました。清水です。

10月9日

 

11月29日

 

10月頭と11月末の葉の色の違いにワクワクすると同時に、

いつの間にか秋が終わって冬が来てるんだなとセンチメンタルな気分にも。

 

 

 

演劇の作品の言葉で、ふと思い出す台詞があります。

「演劇は風に書かれた文字やー!

          終わった本はただの紙ー!」

水野陽子さん作「破稿 銀河鉄道の夜」。
銀鉄はもうめちゃくちゃ高校演劇のモチーフとして用いられていて、ももクロちゃんが総出演した映画「幕が上がる」の中の劇中劇でもそれっぽい舞台をしてました。

 

この「破稿」、舞台は高校演劇部の部室、放課後。
女子高生カナエは高校三年生、センター試験を控えているにもかかわらず、予備校もサボりがち、なかなか受験に向かい合おうとしない。
そこに友人トウコが現れ、カナエとかつての公演、二人が 初めてメインになった大会での「銀河鉄道の夜」のこと、合宿のこと、 さまざまな思い出を語り合い、ふざけ合う。
しかし、列車の出る時間は刻々と近づいているのだった・・・。

 

青春や文化祭的な物と、演劇の文学芸術作品としての在り方は一線引いて考えるべきと思うけど、そもそも人が集合してひとつの作品に向かうのが演劇である以上、その基盤にはやっぱり青くっさいセンチメンタリズムがあるんじゃないかなと思います。
そして私はそういうのが好きです。
多分、今後もずっと、ホリ幕に星球見る度に目が潤むでしょう。

 

しかし、夫で代表の丸山は、公演が終わる前にはもう次の公演の事を考えていて、ともすれば私に話そうとしやがるのでそのギャップにしばしば戸惑います。

 

 

ちょっと待ってや。
そんな先さき行かんといて。

まだ破ってない本がそこにあるんや。

ていうか。

私の人生で演じてきた本は。

一冊も破れてないんや・・・。

 

っていつも思うのです。

 

 

高校1年の時に初めて音響として参加した県高等学校総合文化祭・演劇部門。
我が校の上演作品は1つ上の先輩が書いた「ステイション」、創作脚本賞を頂いたこれもまた、銀鉄モチーフの作品です。

台詞も覚えています。

「祭りを知らない夏が何度も過ぎる。

足元の石を探して歩く彗星のように急ぐばかりの季節は、
そんな夏があった事さえも記憶の底に沈めてしまった。

届かぬ川底に今も置き去りのステイション。

・・・お兄ちゃん、汽車が動き出さないと、
トシ、どこにも行けなくなっちゃうよ。」

 

私、37歳。
あれから20年経ったけど、やっぱりどこにも行ってない気がするよ。
でも、それはとっても幸いだなぁと思うよ。

 

「銀河鉄道の夜」の生みの親・宮沢賢治は心を決めて大正10年1月に花巻より上京、童話や詩歌の創作に専念するも、妹トシの肺炎の悪化で、その年8月には急ぎ故郷に帰ることになります。
その時持っていた大きな皮トランクにはいっぱいになるほど原稿が入っていたそう。

 

島根からやって来るこの人は、はて、トランクの中からどんな物語を広げてくれるのでしょうかね。

劇団ハタチ族 西藤将人さん一人芝居 ワンマンツアー
「10万年トランク」徳島公演

日時 2018年12月6日(木)
19:00open・19:30start
※上演時間約60分

会場 阿波けんどビル6階(〒770-0831 徳島県徳島市寺島本町1-59阿波けんどビル6階(ポッポ街内コティ珈琲様階下))
観劇料 投げ銭制
協力 劇団まんまる/Share Stage Tokushima
後援 ポッポ街商店街振興組合

 

西藤さんの徳島での公演は2016年の中四国ツアー以来2年ぶり。
今回は更に盛り上げるべく、劇団まんまるによるオープニングアクトも予定しております。
是非お越しください!

詳細はこちらにて!

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