どうも、副代表の大木でございます。
吃音ヒーロー徳島公演では、高知公演に引き続き演出と、こちらも引き続き客演で出てもらっていた藤本君に準主役クラスのニナオ役を奪われ、メイン役としては一番下に在するイール役を演じさせていただきました。藤本め。
いやまあキャスティングしたのは僕ですが。
初演からか千秋楽からかどっちとも言えないタイミングですが、とりあえず一週間経ちました。
高知公演からは二ヶ月ですね。
書くことまとまってませんが、ある団員から「上の人から書いてくれないとみんなブログ書きにくい」という声を聞いて「そういうものかなあ」「「上の人」とか無いけどなあ」とかフワッとした気分でペン(?)を取りました。
ご観劇いただいたアンケートや聞こえてくる声から、殆どのお客様が良かったとおっしゃっていただけているようで、演出としては嬉しく、ほっと胸をなで下ろしている次第です。
会社の後輩の子達もたくさん観に来てくれていましたが、ラストシーンが凄く良かったとか、劇中劇でサーディン役の客演の中西君が徐々に脱いでいく所や客演まってぃが演じていた変態医者、そのまってぃと代表丸山が組んだテリー・ドリー兄弟など笑える所もたくさんあって良かったと興奮気味に話してくれて、「へえ」とすました顔をして聞いていましたが、内心は「げへへ」とめっちゃ喜んでおりました。ムッツリなんです。ええ。
そのテリー・ドリー兄弟のモチーフは言わずもがな「笑う犬」のあの兄弟ですが(若い人は知らないでしょう。知ってるアナタは、、、)、シーン後半は本来の処刑人感を出すために映画「悪魔のいけにえ」のヒッチハイカー・レザーフェイスの◯◯◯◯兄弟(まってぃにはこれをやってもらう為に参加してもらったと言っても個人的には過言ではありません。また、丸山も良かった。2人の舞台上の相性も。)。東條演じたオルカ姫の回想シーンなんかは、本読んで「こう作ったろう」ってイメージは即生まれたのですが、具現化するのにこれまた映画のシカゴやビッグフィッシュ、寺山修司さんの田園に死すや漫画からはからくりサーカス等々自身の脳内引き出しフル稼動させつつ、役者のみんなに「上記作品のイメージで」なんて言ってもおそらく観てない・読んでないモノは(個々人で観てる人がいても逆に混乱させるので)わからないのが当たり前なので、色々と大変でした。
※ちなみに演出の言う「大変」は「楽しい・面白い」と同義語でもあります。
長々と書いて申し訳ないですが、上記のシーンは特に手心加えたシーンとして色々なお客様に面白かったとおっしゃっていただいた所なので、演出冥利に尽きる所でございます。平静装ってますが内心ガッツポーズです。ムッツリなので表には出しませんが。
ちなみにオルカ姫の母親メルルーサのイメージは極妻の岩下志麻さんでした。千秋楽ウケて良かったね。トニー。あと、オルカも通って良かったね。俺も良かった。
個人的に感想聞いてリアルガッツポーズ取ったのは「キツオは主人公なのに出番あんまり無かった。なのに存在感は凄くあった。」というお言葉でした。
いや、それを狙っていたのです!
実際は主人公のキツオは当然出演シーンが多い、にも関わらず「影が薄い、なのに存在感を出す」という矛盾をはらんだ存在を作るという課題を己に課しておりました。
そしてそんな難役を(敢えて意識はさせませんでしたが)、小川はやりきりました!
吃音故に輪の中に入りたくても上手く入れない(仲間の劇団員達は偏見無く受け入れてるけれども)。そんな彼が「脚本」を用い、書くことにより何とか周りに受け入れてもらっていた(と「書くことしか出来ない」と彼自身思っていたから)。そんな彼の書き言葉を、そして、彼自身の言葉を素直に聞いてくれるオルカという存在に出会えた時に、ようやく彼の存在が劇中で浮き彫りになってくる・・・
というのを描きたかったので(詳しくは詰めていませんが、おそらく作者丸山の意図も含んで)、それが「届いた!!」と思って思わずガッツポーズをとってしまいました。
※当然も当然、主演の小川あってこそです。そうでなきゃ、チラシに「主演」なんて書きませんから。
彼には四国で一番の役者になってもらいたいと思っているので、これからもガンガンやってってもらう予定です!
※仕事の異動とか無ければ。
ちなみに、僕は自身の世界観がどうとか評価されたいとかで作品を作ることは全くといっていいほどありません。
「届く」こと。それだけです。
それだけが僕の創作活動の全てです。
昨年末に劇王に参加した際に感じた「それ」を持ってして、今後も演出業を続けていきます。よろしくお願いいたします。
あ、個人的に、です!まんまるの次回作でやるやらないは分かりません。
というのも、まだ何も本決まりにはなっておりませんが、何らかのユニットを組んで冬辺りに何らかの公演をうつことを企てているのです。フワッとした宣伝でございます。
えー、だらだらと長々と話してしまい申し訳ございません。
何とか吃音ヒーロー徳島公演。
通った、届いたのは、ひとえに高知公演にご来場いただきましたお客様のお声。まんまる史上最大にして最高の舞台装置を提供いただけたタニィさん。執拗な演出に暑さもあいまってイライラしながらもついてきてくれたキャスト・スタッフのみんな。様々なお手伝いを快く引き受け下さったみなさん。
そして、徳島公演にご来場いただきましたお客様のおかげでございます。
みなさん、本当に、本当にありがとうございました。
劇団まんまるはこれからもより良い作品を作っていけるよう、代表且つ劇作の丸山も既に次回作に向けて頭を悩ませつつ(主に装置今回頑張ったから今後もやらなアカンことによるプレッシャー)、鋭意努力していくことかと思います!
今後の劇団まんまるもよろしくお願いいたします☆
副代表 大木茂実