春だけど、やっぱり夜は寒い。
ひやりとする外気で自分の身体の輪郭を意識する。
私というわたしの入れ物を。
わたしはどこにいるんでしょうか。
思考する脳みそなのか、
キューっとする心臓なのか。
わからないものをわからないままにするのは不安。
わたしは全て知りたい。
誰が何を考えているのか、
自分がどうすべきなのか、
あの海の底に潜むもの、
この宇宙が膨張している場所、
空を落ちる感覚、
死んだあとにわたしはどこにいくのか、
どこにもいかないのか、
全部知りたい。
私。
わたし。
東京に行く親友。
この間お別れしたバイトのあの子。
可愛い後輩。
理想のアイドル。
ムカつくアイツ。
別々の生き物だ。
なんて当たり前で
なんて寂しい。
どうか、忘れさせてください。
そんなこと考えられなくなるくらいの、
私がアナタで貴方がわたしになるくらいの
舞台の熱で。
おやすみなさい。